住まいの整え方

キレイに整えたい!クローゼット収納の基本

2023.2.20

整理収納アドバイザー鈴木久美子です。
まだ寒さも残り、春が待ち遠しいですね。
春を迎えるにあたり「衣替え」が気になる方も多いと思いますが、皆さんのクローゼットはスッキリ整っていますか?人には見せたくないスペースになってはいないでしょうか。リビングやキッチンはきれいにしていても、誰にも見られないからと、クローゼットは物を詰め込んでゴチャゴチャになっている方も多いようです。
今回はクローゼットをキレイに整えるためのポイントをお伝えします。

クローゼット収納の基本

クローゼット収納は、通常の壁面クローゼットや、ウォークインクローゼットウォークスルークローゼットや、最近人気のファミリークローゼットなどいろいろとありますが、いずれも、上には棚があり、中間にはハンガーパイプがあり、下には足元のスペースがあります。
この3つのスペースに分けて考えていきましょう。

■上段スペース 枕棚
棚上のスペースはバッグ類や、季節外の衣類、冠婚葬祭などのセレモニー関係など、日常的に使わない物をまとめて入れておくのがおすすめです。
自立するようなバッグは、そのまま置いてOKですが、細かい物はボックスに入れて収納しましょう。できればボックスは持ち手がついている引き出せるタイプだと使いやすいですね。

中身が見えないボックスには探しやすようにラベルをつけておきましょう。

■中段スペース ハンガーパイプ
ハンガーパイプ部分には、よく着る衣類をハンガーに掛けて収納します。
この時、気を付けてほしいのは、パイプの幅に合った収納量にすることです。基本的にはハンガーパイプの長さ÷3が余裕を持ってキレイに掛けられる数とされていますが、実際にこの数に収まっている方はほとんどいないのではないでしょうか。
ギューっと詰めれば、まだ掛けられると思う方も多いですが、その分出し入れがしにくくなるだけでなく、大切な衣類がシワシワになってしまうので注意が必要です。

ハンガーが統一されているだけでこんなにスッキリします。

■下段スペース
元から引き出しが設置されているクローゼットもありますが、足元に何もない場合にはクローゼット用の「引き出し収納ケース」を入れましょう。
大きなバッグやスーツケースなどを置きたい場合は、そのスペースを確保したうえで、引き出し収納ケースのサイズを考えます。
また、ウォークインクローゼットや奥行が深いクローゼットの場合、欲張って奥行が深すぎるケース(押し入れ用)などを入れると、引き出すスペースが確保できなくなることがあります。また足元が出っ張りすぎる事で、ハンガーパイプまでの距離が遠くなり衣類や収納物が取り辛くなる事もあるので注意が必要です。

引き出しにもラベルを貼って分かりやすく整理。見た目もきれいに整います。

クローゼット収納を美しく見せるコツ

収納ができたら、さらに美しく整えていきましょう。
もちろん、普段見えない場所だから、とりあえず入ればOKと思う方はそのままでも良いのですが、クローゼットの中は自分のお気に入りの服をキレイにディスプレイするように収納していくことで、きれいな状態をキープしたいという心理も働くので、見た目に美しく整えることをおすすめします。

■ハンガーの統一
クリーニングのハンガーやずっと使い続けているカラフルなハンガーなど、バラバラな場合は統一しましょう。
たかがハンガーですが、お金をかけて統一することでその数より増えないようにしなきゃ、という気持ちになってきます。
たまに、お得だからと100本セットなどで購入してしまい、余って邪魔になるという方もいますので、買いすぎは要注意です!

■衣類の長さや色のバランスを考えて掛ける
何も考えずにとりあえず掛けている、という方も多いですが、着丈の長さ別にかけていくと、下にまとまったスペースができ、空間を有効活用できます。
私は、さらに色別にグラデーションになるように意識して掛けています。

デッドスペースの活用法

■空いた壁の活用
クローゼット内に空いている壁がある方は、フックなどを取り付けて小物(ベルトやスカーフなど)を掛ける場所として活用してみてください。私は、タオルバーを取り付けて、たくさん小物を収納しています。

簡単に取り外しができるタイプもあるので、賃貸の方でも挑戦できます。

■扉裏の活用
壁面クローゼットタイプの方は、扉の裏にフックを付けると小物が収納できます。ミラーなどを取り付けると、朝の支度もスムーズになりますね。

■引き出しと壁との隙間
足元に引き出しケースなどを入れた際に、壁との間にスペースが余る事があると思います。そんな時は、紙袋を収納したり、スリムな布団ケースなどを活用して寝具を収納したりすることができます。

押し入れに衣類を収納するポイント

クローゼットではなく押し入れに衣類を収納している方も、クローゼットと同じような使い方をするのがおすすめです。
上段には、季節外や冠婚葬祭など日常的に使用頻度が少ない物をボックスにまとめて入れます。
中段には、押し入れ用のバーを設置し、衣類を掛けられるようにするといいですね。
下段には、引き出し収納ケースを入れましょう。この際は押し入れの奥行に合わせて選ぶようにしてください。
また、スペースに余裕がある場合は、下段にキャスター付きの収納を追加することで、バッグ類などもたっぷり収納することができます。

押入れ収納はこのように奥行きを上手に使いましょう。

クローゼット収納を整えるために大切な事

クローゼットの収納についてご紹介してきましたが、案外クローゼット収納はシンプルな構造です。収納する物の種類もキッチンなどと比べるととても少なく、収納自体はとても簡単なんです。
それにも関わらず、なぜクローゼット収納がうまくいかないのでしょうか。それは「だれにも見られないから」という気持ちと、服を必要以上に買ってしまうという事実からきています。
自分のクローゼットのスペースを把握し、何枚なら余裕をもって収納できるのかを考えて衣類の数をキープすることができれば、クローゼットは収納が難しい場所ではありません。

衣類をどんどん増やしすぎたり、扉を閉めればいいからと床に適当に投げ込んだり、すき間に詰め込んだりしていないでしょうか?
いざ着ようと思ったときに、衣類がシワシワになっていたり、着たい服がパッと見つからなかったりしていませんか?
衣類はたかが物ですが、自分の身体に直接まとう、言ってみれば自分の一部でもあるので、大切に扱いたいですね。

クローゼットは要らない物を詰め込む物置きではなく、様々なお店から自分のお気に入りを集めた、自分だけのセレクトショップだと思ってください』と、いつも皆さんにお伝えしています。
クローゼットというスペースにも愛情を持って接していくと、すっきりと整った収納場所になると思います。

<モデルハウスを見てみよう!>

整理整頓や収納方法の参考になるアイデアを探しに、モデルハウスを見学してみませんか?
tvkハウジングプラザ横浜のモデルハウス一覧を見る→

鈴木久美子
片付け・収納専門家
鈴木久美子
【資格】
  • ・整理収納アドバイザー1級
  • ・住宅収納スペシャリスト
  • ・クリンネスト1級
  • ・整理収納アドバイザー2級認定講師

個人宅の片付けや収納改善を2,000時間以上行い、オンラインでの片付けや収納のアドバイスも全国から依頼を受ける。
セミナーや記事執筆の他、ZIP(日テレ)、ラヴィット!(TBS)、ノンストップ(フジテレビ)などメディアにも多数出演。
https://www.classylife-home.com/