住まいの整え方

大掃除の前に取り組んでほしい物の手放し方(断捨離について)

2022.11.20

整理収納アドバイザー鈴木久美子です。

年末が近づいてくると、気になってくるのは大掃除ですよね。年末の大掃除は一気にやろうとすると大変なので、事前にスケジュールを立てながら、一か所ずつ進めていくのがおすすめです。

年末の大掃除に着手する前に、ぜひ取り組んでほしいのは、家の中にたくさん増えてしまった物を見直していくことです。
せっかく大掃除をしても、物が多すぎるとなんだかスッキリしないですよね。
引越しを機に物を減らす、という方も多いですが、1年の終わりにも見直しをしてみましょう。

物を手放した方がいいのは分かっているけど、捨てるのが苦手だという方も多いと思います。今回は、物の手放し方について、取り組みやすい順番にご紹介しながら、整理収納のポイントや暮らしを整えるために必要なことをお話しします。

<初級編>

初級編として、明らかにゴミと思える物や、期限が切れている物などから取り掛かってみましょう。捨てるのが苦手な方も期限切れの物は手放しやすいと思います。

◎段ボール
段ボールくらい捨てられるはずと思いきや、捨てるのが面倒で後回しになりがちです。荷物を送るときに使おうと、たくさん残している方も多いようです。
段ボール自体を収納として活用して、アルバムなど大切な物を入れている方も多いですが、段ボールは虫がつきやすいので要注意です。

◎期限切れの食品
キッチン内の食品を見直して、期限が切れている物はもちろん、開封後しばらく使っていない調味料などを処分しましょう。また、存在を忘れてしまっていた食品は、早めに食べきれるようにしていきましょう。

収納場所から出すと思った以上に保存されていることに気が付くはずです。
紙袋もためてしまいがちな物の1つ。定期的に処分する習慣をつけるといいですね。

◎古すぎる薬
使用期限が長い薬ですが、かなり古い薬を保管している方も多いです。体調が悪い時に期限切れの物を使うのも不安ですし、病院でもらった薬なども基本的には処方されたときに使いきるのが基本です。

◎古すぎるコスメ
化粧品も期限が長いように感じますが、特に開封された使いかけの物は1年が使用期限と言われています。洗面所などの整理・収納をサポートしていると、かなり前の化粧品が続々と出てくることがよくあります。使う気がしないコスメ類は期限切れとして処分しましょう。

<中級編>

中級編は、初級編よりは取り組みやすいけど、手放すのに迷いが出やすい物たちについてです。よく考えると、なくても暮らしには全く影響がないものばかりです!

◎空箱やお菓子の缶など
段ボールより、もう少し捨てにくいアイテムといえば、お菓子の箱や缶です。かわいいデザインだとより捨てるのがもったいなく感じてしまいますが、1年以上使用用途がみつからなければ思いきって処分してみましょう。
紙製の箱はまだ捨てやすいのですが、缶は心理的により捨てにくくなります。さらに「人からいただいた」という気持ちが入ってしまうと、役に立たなくても捨てられないことが多いので、思い切った判断が大切です。

空き箱の保存は2つまでなど、マイルールを設けるのもいいですね。

◎使わない粗品
自分で買う物なら、好みに合った必要な物を買うのですぐに使えますが、無料でもらう粗品はそうはいかない物も多数あります。タダだからともらった物で暮らしのスペースが減る方が、もったいなくないですか?
もちろん、自分にとって必要で現在使っている物はOKです。ただ、使う気もしない、と感じる物は潔く処分しましょう。粗品1つでも捨てるにはパワーが必要です。今後は、もらわない勇気も持ってほしいと思います。

◎何個もある同じ物
物を減らしていきたいと思っても、たった1つしか持っていない物を手放すのは難しいことです。なので、物の種類を減らすのではなく、いくつも持っている物の数を減らしてみて下さい。1つひとつの物と向き合うと決断がしにくいのであれば、1か所に集めてその量を半分に減らすことから始めてみましょう。

集めてみると必要以上の数があることに気がつくはずです。
なんとなくではなく、判断しやすい状況をつくるのもいいですね。

<上級編>

ここまで進めてきた方は、上級編の衣類に取り組んでみましょう。
衣類は価格が高かったり、着ていた時の思い入れがあったりと、なかなか手放しにくいアイテムですが、お気に入りだけに厳選すると毎日の洋服選びがスムーズになります。パンパンのクローゼットでは、大切な衣類まで雑に扱ってしまう事になりますよ。

◎着る気がしない服
その理由は様々だと思います。着心地が悪い、痛み、汚れが気になる、そんな服は思い切って手放しましょう。

◎人に会いたくない服
こんな服で○○さんに会ったら恥ずかしい…、という服はないでしょうか?そんな服を持っていても良いことは全くありません。

◎部屋着に格下げされた服
外に着ていくにはちょっと微妙…という服を、部屋着用にしてストックしている方も多いですが、そもそも部屋着は着心地や洗いやすさなども重要。全てが部屋着として使えるとはかぎりません。

「手放す」と決まった物は、できるだけ捨てるという方法以外がないかを考えてみて下さい。衣類などはフリマアプリやリサイクルショップで売るということも可能です。自分に合った方法を探してみましょう。

住まいは人のためにある

物を手放すことが苦手な方は、今回ご紹介したような心理的ハードルが低い順に取り組んでみてください。
物が減ることで、暮らしがスッキリと快適になってきたのをご自身で実感されると、よりスムーズに手放していくことができます。

もちろん物を捨てたり手放したりすることは、苦しいことです。
その苦しみを十分に感じることは、今後、無駄に物を手にしないことにつながります。
物は大切にしなきゃいけないという呪縛にかられ、収納に押し込んだり、物置部屋をつくってしまっては、家も暮らしももったいなくないですか?
物を手放す苦しみよりも、暮らしがスッキリする快適に目を向けてみて下さい。住まいは、物のためにあるのではなく、人のためにあるのです。

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鈴木久美子
片付け・収納専門家
鈴木久美子
【資格】
  • ・整理収納アドバイザー1級
  • ・住宅収納スペシャリスト
  • ・クリンネスト1級
  • ・整理収納アドバイザー2級認定講師

個人宅の片付けや収納改善を2,000時間以上行い、オンラインでの片付けや収納のアドバイスも全国から依頼を受ける。
セミナーや記事執筆の他、ZIP(日テレ)、ラヴィット!(TBS)、ノンストップ(フジテレビ)などメディアにも多数出演。
https://www.classylife-home.com/