暮らしのヒント

プロが提案するインテリアの⼯夫[オープン棚・書棚編]

2025.2.20

寒い日が続きますね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?

今回はインテリアの工夫(オープン棚・書棚編)をお伝えしていきます。
棚は小物を色々と飾っても、またアイテムを減らしてシンプルにしてもディスプレイが決まらず、少し難しいと思われている⽅もいらっしゃると思います。

ポイントを踏まえてお伝えしていきますので、ぜひ実践してみて下さい。

STEP-0 プレ準備

少し面倒かもしれませんが、一度棚の中のものを全て出して、不要なものを整理しましょう。
いきなり全ての棚を整理するのは大変ですので、手始めにまずは一箇所からスタートしてみましょう。

本棚からスタートされる場合は、本をサイズ順に整理してください。
冊数が多い場合は、ジャンル毎に仕分けをしてからサイズを整えていくと整理がしやすいですよ。

STEP-1 表紙を見せて飾りましょう

お気入りの本があれば、書店のように表紙を見せて飾ってみましょう。
ネットショップなどで表紙を見せるタイプのブックスタンドがありますで、ぜひ取り入れてみて下さい。

絵を飾るような感覚で、ディスプレイ用に旅行やファッションなど興味のあるジャンルの洋書や洋雑誌を棚に飾ると、手軽におしゃれな雰囲気を作り出すことが出来ます。
本を選ぶコツとしては、ある程度サイズ感のあるものの方が、飾った時にインパクトが出せるのでおすすめです。

洋書(特に大きいサイズのもの)は新品ですと少々値が張る場合もありますので、ディスプレイ用のためだけに購入するのは躊躇してしまうこともあるかと思います。

時々開催される書店のセール品や古本店などで、お手頃価格で素敵な洋書を購入できる機会もありますので、見かけた際にはぜひチェックして下さい。
感性を刺激するような素敵な本に出会えた時には、ぜひご自宅の棚に飾ってみて下さいね。

また、表紙のデザインの世界観に合う小物(リゾートの本と飛行機など)を一緒に並べて飾ると、ストーリー性が生まれて空間の完成度が高まりますよ。

アナログレコードを飾るのもとても素敵です。
最近では音質やデザイン性の高さが再評価され、購入できる場所も多くなりましたので、お好みのレコードをディスプレイのひとつとして取り入れてみて下さいね。

STEP-2 本を重ねて置いてみましょう

モデルルームのディスプレイなどに用いられるテクニックなのですが、厚めの本(洋書だとよりベター)を、平置きで2〜4冊重ねて、
その上にグリーンやフォトフレーム、キャンドルなどの小物などを飾ると、一気にプロっぽいディスプレイが完成します。

本は同じサイズを重ねても良いですし、三角形を作るようなイメージで重ねる本のサイズを小さくしていくテクニックもありますので、お好みで選んでみてください。

STEP-3 余白を作りましょう

棚はスペースがあるとスッキリとして見えるので、小物をたくさん並べるのではなく、インパクトのある大きめのディスプレイ小物を飾りましょう。

つい色々と並べたくなる気持ちをグッと抑えて「余白の美」を意識して下さい。
茶室の棚などに一輪挿しや飾り皿だけを飾っているイメージです。

本棚の場合は、棚の幅いっぱいに本を並べるのではなく、半分くらいまで並べたらブックエンドで倒れないようにして、
残りのスペースはグリーンや小物を飾ると余白が生まれてスッキリとした印象になりますよ。

STEP-4 グリーンを活用しましょう。

棚には本や小物以外にもグリーンを飾るのもいいですね。

多肉植物は棚に1~2個を飾るだけでも雰囲気がグッとオシャレに演出できるのでおすすめです。
まだアイビーなどの葉や枝を垂らすタイプの植物を棚の上部に飾ると、空間全体に動きと立体感が生まれて素敵ですよ。

STEP-5 小物の並べ方のコツ

小物を並べる時は「3」という数字を意識してみましょう。同じ小物は「3」個並べるとバランスよくまとまります。
高さが違うものは山形の「3」角形になる事を意識して並べて下さい。

また「3」以外にも「1」と「2」も飾り付けをする際のポイントの数字になりますので、ぜひ覚えて小物のディスプレイに活用してみて下さい。

・1つめの小物 → 単体で主役になるような大振りのもの
・2つめの小物 → 大きさを変える(大小、太細など)
・3つめの小物 → 同じ小物で連続性、高さが違うものでは山型フォルム

STEP-6 耐震安全対策

地震大国の日本。小物を飾る時に忘れてはいけないのは安全対策です。

花瓶など重くて割れやすいものは落下すると大変危険です。
「ミュージアムパテ」や「転倒防止ジェル」などで防止対策を行ってから飾るようにして下さい。

ディスプレイは経験を積むほど上手に飾れるようになります。
色々とお気に入りの小物を飾ってみてコツを掴んで下さい。

棚を眺めるだけで、毎日が楽しくなるような自分だけの素敵なインテリア空間を作りましょう!

山下智恵子
インテリアデザイナー
山下智恵子
【資格】
  • ・インテリアデザイナー
  • ・二級建築士

輸入家具会社や大手組織設計事務所、モデルルーム会社、百貨店内装会社を経て2013年に独立。
住宅、オフィス、店舗、などのインテリアデザインの他にインテリアセミナーの講師も行う。
https://www.estedit.com/