「アクセントクロス」は、インテリアに興味のある⽅々にとって、すっかりメジャーなアイテムになりました。単に壁紙の⾊を変えるだけではなく、特徴や素材を理解することで、暮らしをより豊かにできる奥深いアイテムです。
今回は「アクセントクロス」の効果的な使い⽅をテーマにお伝えします。ぜひインテリアプランの参考になさって下さい。
改めて「アクセントクロス」とはどのようなものでしょうか。⼀般的には、室内の壁の⼀⾯に⾊や素材の異なる壁紙を取り⼊れ、空間にメリハリや個性を持たせるインテリア⼿法のことを指します。
では「アクセントクロス」を、より効果的に使うためにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
ポイント①「視覚的効果を利⽤する」
⼈の⽬線は「⾊のコントラスト」に注⽬する性質があります。その効果を活かし、室内で最も引き⽴たせたい場所にアクセントクロスを貼ると、空間の印象を効果的に演出できます。
また⼀⾯だけ壁紙を変える⽅法以外にも、次のような取り⼊れ⽅があります。
・⼤胆な柄の壁紙を取り⼊れる(ボタニカル柄、パターン柄など)
・壁紙以外の素材を取り⼊れる(エコカラット、タイル、塗装など)
・額装したアートを複数飾り、装飾ウォールをつくる
ポイント②「⾊の錯覚効果を利⽤する」
⾊には、⼈の脳に「距離感の錯覚」を与える効果があります。
⾚や⻩⾊などの暖⾊系には、実際より⼿前に⾒える「進出⾊」の効果があり、⼀⽅、⻘や紫⾊などの寒⾊系には、奥⾏きを感じさせる「後退⾊」の効果があります。そのため、部屋を広く⾒せたい場合は奥の壁⾯に⻘系などの「後退⾊」のアクセントクロスを⽤いると効果的です。
反対に、インテリアのポイントとして⾒せたい場所には、暖⾊系の「進出⾊」を取り⼊れると壁に主張が⽣まれ印象的な空間になります。
ポイント③「アクセントクロス」が効果的なエリア
実際に「アクセントクロス」をどの壁⾯に貼ればよいか悩まれる⽅も多いと思います。ここでは代表的なエリアをご紹介します。
・リビング(ソファ、テレビの背⾯)
・主寝室の壁⾯(ベッドヘッドボードの背⾯、クローゼット内)
・⼦ども部屋(ベッド、デスク周り)
・⽞関(シューズクローゼットと反対側の壁⾯)
・廊下(突き当たりの壁⾯)
・トイレ(⼊って最初に⽬に⼊る壁⾯、便器背⾯)
その他にも、ドアを開けて最初に⽬に⼊る壁⾯やニッチスペースなどは「アクセントクロス」がよく映える場所になります。
ポイント④ 機能としての「アクセントクロス」
最近では壁紙にもさまざまな機能が付帯していますので「アクセントクロス」を選ぶ際の重要なポイントのひとつになります。
近年はペットを飼われているご家庭も多く、「消臭効果」「耐傷性」などの機能を備えた壁紙の需要が⾼まっています。
また壁紙ではありませんが、より⾼い機能性を求める⽅には「エコカラット」もおすすめです。デザイン性が⾼く、⾊やサイズのバリエーションも豊富なため、インテリアアイテムとしても⼈気があります。特に消臭効果が⾼く、ペットの臭いだけでなく、料理やトイレ、靴などのさまざまな臭い対策にも効果を発揮します。
さらに、⼩さなお⼦様がいるご家庭で壁への落書きに悩んでいる場合には、「黒板クロス」という商品もあります。
黒板のように⾃由に落書きができる壁紙で、メーカーによっては黒や緑以外にもソフトな⾊調の商品もあり、インテリアのアクセントとしても取り⼊れやすいのが特徴です。
ポイント⑤「アクセントクロス」を選ぶ際の注意点
「アクセントクロス」を選ぶ際には、できるだけ⼤きな⾯積で確認してから決めることがとても重要です。⼩さなサンプルでは素敵に⾒えた⾊も、実際に壁に貼ってみるとイメージが違っていたというケースは少なくありません。⼀般的に明るい⾊は、⾯積が⼤きくなるほど、より明るく鮮やかに⾒える特徴があります。
私もインテリアのプロとして壁紙を選ぶ機会が多いのですが、できるだけショールームで⼤きな⾯積を確認してから決めるようにしています。カタログで⾒た時の印象と、実際に⼤きな⾯積で⾒た時では印象が異なることも多く、改めて商品を選び直すこともあります。
また、⼦ども部屋を柄物の壁紙でカラフルに可愛くしたいけれど、成⻑したときに合わなくなるのではと、迷われる⽅もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような場合には、単⾊の「アクセントクロス」を貼った上にウォールステッカーを貼る⽅法がおすすめです。
壁を傷つけずに剥がせるので、可愛いらしいアニマル柄やボタニカル柄などをシールのように貼って、お部屋を楽しくデコレーションできます。きっとお⼦様の感性も刺激されることでしょう。
「アクセントクロス」を検討する際には、Webで情報収集をするだけでなく、実際のインテリアではどのように取り⼊れられているかを⾒ることも、イメージを膨らませるうえでとても有効です。
お出かけにも気持ちの良い季節になりましたので、たくさんの実例を⾒ることができる住宅展⽰場に⾜を運んでみてはいかがですか。

- ・インテリアデザイナー
- ・二級建築士
輸入家具会社や大手組織設計事務所、モデルルーム会社、百貨店内装会社を経て2013年に独立。
住宅、オフィス、店舗、などのインテリアデザインの他にインテリアセミナーの講師も行う。
https://www.estedit.com/