住まいの整え方

使いやすいキッチン収納の基本ルール

2022.10.20

整理収納アドバイザー鈴木久美子です。

今回は家の中でお悩みが最も多いキッチン収納についてご紹介します。各場所に合わせた具体的な収納の方法もご紹介していきますが、根本的にキッチンとはどのような場所なのか、なぜ片付けが難しいのかも改めて考えてみましょう。原因を知る事が解決の一歩になります。

キッチン収納が難しい理由

キッチン収納を見直していく前に考えてほしいのは、なぜキッチン収納が難しく、ゴチャゴチャになるのかという事です。キッチンは、家の他の場所と違って以下のような特徴があります。

1_物の種類が非常に多い

キッチンに必要な物は非常にたくさんの種類があります。食品、調味料、キッチンツールにフライパン、鍋、食器など書き出せないくらいです。一言に食器と言っても、グラスやお皿、お茶碗、グラタン皿、来客用、行事用など用途の違う物が山のようにあります。
物の種類が多すぎると、当然収納もどこに何を入れていいのか悩んでしまい、完成させるのが難しくなります。ピースが多いパズルが難しいのと同じなのです。

2_出し入れをする回数が多い

キッチンでは毎日、物の出し入れが行われます。買い物に行けば食材が増えますし、毎回の調理では多数の物を取り出し、使用し、片付ける。この動作が何度も繰り返されます。一度しまえばあまり出番がない納戸などの収納と違って、使いやすい収納という工夫も必要です。

場所に合わせたおすすめ収納方法

続いて、キッチンの各場所の特徴や主に収納するべき物・ポイントなどをご紹介します。ご自宅の形状によっては合わない場合もあるかもしれませんが、一般例として参考にしてください。

1_シンク下

シンク下には配管が通っており、臭いや湿気も多い場所ですので基本的に食品は入れないようにしましょう。
収納する物としてはシンクで使う物を中心に入れます。例えば、ざる、ボウルなどが主な例です。また、ゆで鍋なども火にかける前に水を入れることが多いのでシンク下に収納してあると便利です。
キッチン周りの洗剤やお掃除用品、スポンジやごみ袋などの消耗品のストック、さらに、我が家の場合は、ペットボトルなどの資源ゴミ置き場としても使用しています。
また、シンク下が開き扉の場合は大きなスペースになるので、空間を仕切り有効的に使用するため、シンク下ラックを入れるのがベストです。

専用のラックを使った我が家のシンク下収納。右下黒いボックスは資源ごみ入れです。
引き出しタイプは大きなスペースを仕切るためファイルボックスなど高さのある収納グッズがおすすめです。

2_コンロ下

コンロの調理で使用するアイテムを中心に収納しましょう。フライパン、鍋が中心です。油なども合わせて収納するのもおすすめです。
コンロ下の深い引き出しはフライパン類がいくつも重なると取り出しにくいので、フライパンラックなどを活用し、立てて収納すると格段に使いやすくなります。
開き扉のタイプはシンク下収納と同様に、空間を分けることができるラックを活用しましょう。

引き出しタイプの収納例。
開き扉タイプの収納例。

3_調理台下

調理台とは、コンロとシンクの間にある調理をするスペースのことです。調理に使うキッチンツール、食材ストック、調味料などがおすすめです。
また、調理台下のスペースも深くて、細かい食材などがゴチャゴチャになりやすいゾーンでもあります。上から全てを見渡せるように入れるのが鉄則です。食材用の保存容器などを活用し、食材を立てて収納できるようにしてみて下さい。

立てる収納の一例。容器を揃えわかりやすくラベリング。

4_吊戸棚

キッチンの高い位置についている吊戸棚には、基本的に使用頻度が少ない、軽い物を収納しましょう。
吊戸棚の高さにもいろいろありますが、サッと手が届く高さなら乾物やお菓子のストックなど、比較的軽くて日持ちのする食材を収納してもOKです。その他、1年に数回だけ使うお弁当雑貨、使い捨ての容器や食器、保存容器、お菓子作りグッズなどもおすすめです。
また、高い場所に細かい物をバラバラに入れてしまうと、出し入れが非常に大変なので、取手がついた取り出しやすい収納ケースを活用してください。あり合わせのボックスや、空き箱などを利用されている人も多いですが、取手付きのケースを利用するだけでずいぶん使いやすくなります。

取り出しやすい取って付きの収納ケースの使用例。

今回はお悩みの多いキッチンの基本的な収納方法をご紹介しました。
キッチンは、物の種類がかなり多く、ややこしくなりがちな場所です。まずは、コンロで使う物、シンク下で使う物、食器類、食品など大まかな分類で定位置を決めてみてください。
また、キッチン収納は空き箱などに頼らず、専用の収納グッズを活用することで非常に使いやすくなります。ぜひ暮らしに合わせて活用してみて下さいね。

<モデルハウスを見てみよう!>

キッチンの収納についてイメージをしながら、モデルハウスを見学してみませんか?
きっと、使いやすい理想的なキッチンが見つかります!
モデルハウス一覧ページを見る→

鈴木久美子
片付け・収納専門家
鈴木久美子
【資格】
  • ・整理収納アドバイザー1級
  • ・住宅収納スペシャリスト
  • ・クリンネスト1級
  • ・整理収納アドバイザー2級認定講師

個人宅の片付けや収納改善を2,000時間以上行い、オンラインでの片付けや収納のアドバイスも全国から依頼を受ける。
セミナーや記事執筆の他、ZIP(日テレ)、ラヴィット!(TBS)、ノンストップ(フジテレビ)などメディアにも多数出演。
https://www.classylife-home.com/