ご自宅のご購入の検討をきっかけに、北欧風のインテリアを取り入れたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
シンプルでありがながら、あたたかみを感じられる北欧デザインは、家具のサイズ感を含め日本の住空間とも相性がよく、以前から高い人気がありました。
最近では日本の「和」と北欧の「北欧(Scandinavian)」を組み合わせた「ジャパンディ」というスタイルも浸透しさらに人気が高まっています。
みなさんは「ヒュッゲ」という言葉をご存知でしょうか。デンマーク語で日常の小さな幸せや満足感を大切にする考え方を意味します。
日本にはこの言葉に該当する単語がないため、初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。
冬の足音が聞こえてくる季節になり、北欧風の暖かなインテリアを考えるにはちょうどよいタイミングですね。みなさんのご自宅でも「ヒュッゲ」を感じられる生活をはじめてみませんか。
少し前置きが長くなりましたが、今回は北欧風のラグを用いた理想のお部屋づくりについてお話ししていきます。
1) 北欧風ラグの特徴と選び方
「ヒュッゲ」を感じる空間づくりにラグはとても大切な要素です。一般的にラグを敷く場所としては、ソファまわり、キッチン、ベッドルームなどがあります。
ラグには床から伝わる冷たさ軽減できるというメリットもありますので、まずは小さなスペースから取り入れてみてはいかがでしょう。
次に北欧風ラグの特徴にはどんなものがあるか見ていきしょう。ざっくりとですが以下のようなものが挙げられます。
・シンプルで洗練されたデザイン(プレーンな無地や幾何学模様など)
・ナチュラルな色合い(周囲のインテリアに馴染むソフト色合い)
・天然素材(ウール、コットンなど)
シンプルになりがちな無地でも、素材や色、毛足の長さによって雰囲気にかなり変化を付けられます。ホテルライクなイメージにしたい時などは、毛足の長いラグを選ぶことでラグジュアリーな雰囲気を演出できます。
ラグを選ぶ際にはお手持ちの家具の張地や木部を意識してチェックしましょう。床や建具などの内装材を含めてインテリアと全体と調和する色を選ぶことで、色彩のバランスが取れお部屋のセンスアップにつながります。
幾何学模様色など複数の色があるラグを選ぶ際のコツは、模様の中にある1色をクッションや小物と合わせることです。色の親和性によってまとまり感が生まれ、より洗練された空間に仕上げることができます。
サイズ感にも少し配慮が必要です。面積が大きいほど人の視界に入りやすく全体の印象を左右するため、ソファの下敷くラグは特に周囲との調和を意識して選ぶようにしてください。
デザインは素敵だけどラグの模様や色がインテリアに合わせるのが少し難しいと感じる場合は、ベッドサイドやキッチンなどの小さなスペースで取り入れるのがおすすめです。
2)北欧風ラグがある素敵な暮らし
ソファにもたれながら床に座ってくつろぐことがお好きな方は多いのではないでしょうか。
日本人は長く畳で暮らしてきた文化背景により、床に座ると一段と落ち着きを感じる傾向があります。
リビングにお気に入りのラグを敷いて、家族とゆったりとした時間を過ごすのはいかがですか。優しい感触のラグに触れることでさらに気分をリラックスさせて、幸せな気分で「ヒュッゲ」を感じることができるかと思います。
3)ラグを選ぶ際の注意点
最近はお掃除ロボットをご使用になるご家庭も多いと思いますが、ラグの毛足の長さや厚みなどに制限がある場合がありますので、ラグを選ぶ際には注意が必要です。
またご家族に高齢者の方がいらっしゃる場合は、毛足が長いカーペットは転倒を招くリスクもありますので十分にご留意ください。
ラグによっては床暖房非対応のものもありますので、ご自宅の環境に合わせて選ぶようにしましょう。
4)代表的な北欧風ラグを買えるショップ
ごく一部ですが北欧風ラグを購入できる代表的なショップをご紹介します。
店舗の他にオンラインでも購入できるケースもありますので、まずはホームページを覗いて、イメージに合うデザインを探してみましょう。
【北欧の家具メーカーのラグ】
・IKEA(スウェーデン)
・BO CONCEPT(デンマーク)
・HAY(デンマーク)
【北欧の世界観を持つインテリアショップ】
・ACTUS(全国に店舗をもつ、輸入からオリジナルまで揃えたショップ)
・ILLUSMS(北欧モダンをコンセプトにしたショップ)
・SEMPRE(心地よい空間をトータルに提案するライフスタイルショップ)
5)トータルコーディートを考える時
インテリアにご興味を持つと、ネットや雑誌等でインテリアイメージを検索される方は多いかと思いますが、画像だけですと全体のイメージが掴みにくいので、実際にインテリアを見に行くことをおすすめします。
家具のように単品のアイテムを探す場合はインテリアショップが便利ですが、ご自宅全体のコーディネートを考える時には、モデルルームのような住空間をトータルで体感できる場所がおすすめです。
モデルルームの見学は、色々なインスピレーションが沸いて楽しい時間になりますよ。ぜひお部屋づくりの参考に取り入れてください。

- ・インテリアデザイナー
- ・二級建築士
輸入家具会社や大手組織設計事務所、モデルルーム会社、百貨店内装会社を経て2013年に独立。
住宅、オフィス、店舗、などのインテリアデザインの他にインテリアセミナーの講師も行う。
https://www.estedit.com/