こんにちは。片付け、収納の専門家、鈴木久美子です。
「いつか使うかも」「まだ使える」「思い出があるから」
そんな理由で、ついつい捨てられずに溜まっていくものたち。
頭では「手放したほうがいい」とわかっていても、感情が追いつかないことがありますよね。
今回は、捨てることに対する心理的ハードルが低いものから順に、捨て上手になる7つのルールをご紹介していきます。
1.まずはゴミから捨てる
ゴミなんて家にはない、と思いながら案外あるのがゴミ。
例えばネット通販などの梱包材や、何かに使えると思って捨てずにいる空き箱、掃除に使えると思ってとっておいたタオルや布はありませんか?
何かに使えるかも、と思いながら使わずに期間が経過したものは思いきって捨ててみましょう。
もしくは、使い道があるものは何かに使ってなくしてみましょう。
このゴミのようなものすら捨てることができないようなら、次のステップに進んでもなかなかものを減らしていくのが難しいのです。
2.賞味・消費期限が切れているもの
食品、薬、化粧品など、期限が切れているものは捨てましょう。
期限が切れている=かなり長い間使用していなかったということ。
さらにそれを持っていたとしても使用することはほぼないでしょう。
すでに、そのものには本来の役目を果たすことができないのです。
期限切れは捨てる、という当たり前のことですが意外とできていないご家庭が多いです。
期限切れでも一応とっておきます、という人もいます。
期限が切れているものをいつまでも家に置いていると、全ての物事の循環が悪くなっていきます。
3.壊れているもの
壊れているものをいつまでも捨てられずに置いている人はいませんか?
電化製品だけではなく、ボタンが取れた服もそうです。
いつか直したら使える、と思いながら直す時間も手間もかけたくない、と思っているものは捨てるタイミングです。
期限切れのものと同じく、壊れたものをいつまでも家に置いていると、良いものが家に入ってくるのを妨げてしまいます。
どうしても捨てたくないなら、今すぐ直して使いましょう!
壊れる、ということは少し残念でもありますが、次に新しいものに出会い、新たなステージに進める機会と思って下さいね。
4.たくさんある同じもの
ものを減らす時は同じものを1か所にまとめてみて下さい。
キッチンツールや、ハサミ、ボールペンなどは大量に持っている人も多いのではないでしょうか。
1つだけを残す、というのが難しい場合は、半分に減らしてみるのがおすすめです。
この時に「まだ使えるかも」と思うのが普通の感情ですが、そんなことを考えると、10年経ってもまだ使えるはずです。
使えるかも、ではなく、自分が今必要として使っているかどうか?で考えて下さい。
10年も20年も使えるものを大量に増やしてしまったのは自分なのです。
もちろん新しいもの、好きなものに買い換えるのは良いことです。
増やす時には過去のものを手放すことができるかをしっかりと考えてから買うようにしましょう。
5.気に入っていないもの
家の中に気に入っていないものはありませんか?
なんだか使いにくい、デザイン的に好きではない…など、人には好みがありますので、なんだか好きではない、というものがあると思います。
昔は好きだったけど、今は好きではない、というものもありますね。
そういうものも思いきって手放してみましょう。
家の中には自分の好きなものだけを厳選して置くようにすると、快適な毎日を送ることができますよ。
また、「人からもらったものだから、好きじゃないけど捨てられない、捨てても良いのでしょうか?」という質問をよくもらいますが、答えは簡単です。
捨てても良いのです。
捨てたら失礼かな?と思う人もいますが、「好きじゃない」、「使わない」ものは思いきって捨てましょう。
6.人に会いたくない服
クローゼット整理のサポートをしていると必ず出てくる大量の着ていない服。
この服というのがなかなかの曲者。ものが増えすぎて困っている人の多くは服の量に困っています。
そして、その多くの服は気に入って着ているものではなく、着ていない服、もしくは未使用のまま忘れられている服なのです。
服には明確な期限がないですし、破れるまで着る、ということもほとんどないと思います。
なので、自分で捨てるタイミングを決める必要があるのです。
気に入って着用していて、お手入れもし、キレイに収納できているのであれば、何年でも愛用して大丈夫です。
服こそ、自分の価値観を大切に、誰から何と言われるかよりも、自分がその服を着て、誰かに合う方がイヤじゃないかどうかを基準に考えてみて下さい。
人に会いたくない服だから部屋着にする、といつまでも残している人がいますが、部屋着は部屋着として心地良いものがあるはずです。
大切にしている服を着る、好きと思える服を着る、これは「自分を大切にする」ということにつながるとても大切なことだと思います。
7.子どもの作品や思い出のもの
最後に少し思い出のものも整理してみましょう。
特に、「子どものもの」、となると全てが思い出に変わり、捨てられない人が多いです。
空き箱で作った工作、折り紙、拾ってきた石や葉、幼少期の服やおもちゃなど。
もちろん、思い出として大切にとっておくことは大賛成です。
ただ、片付かないお宅に訪問すると、大切に取っているのではなく、あちらこちらにグチャグチャになっているケースをよく見かけます。
さらに、本当に大切にしなければいけない今の暮らしがグチャグチャになり、子どもが安心して遊べるスペースや、朝の支度がスムーズに出来るような場所も取れていないのです。
過去に執着しすぎると、現在が窮屈になり、よりよい未来が来ないのです。
今の暮らしと過去のもの。
あなたはどちらを大切にしたいですか?
暮らしの中でしっかりと思い出を収納できる場所をキープし、そこに入るだけの思い出の量にしましょう。
例えば収納スペースが10あれば思い出のものはどれくらい占めることができるでしょうか。
バランスはそれぞれの考え方次第ですが、しっかりと決めることは大切です。
スペースは無限ではなく有限です。
今回は、捨て上手になる7つのルールと題して、捨てやすいものから順にご紹介しました。
もちろん無理をする必要は一切ありません。
自分の中で負の感情(邪魔、嫌い、使えない)が出てきたときが捨て時だと思います。
「まだ使える」ではなく、「自分にとって大切かどうか」に着目してくださいね。

- ・整理収納アドバイザー1級
- ・住宅収納スペシャリスト
- ・クリンネスト1級
- ・整理収納アドバイザー2級認定講師
個人宅の片付けや収納改善を2,000時間以上行い、オンラインでの片付けや収納のアドバイスも全国から依頼を受ける。
セミナーや記事執筆の他、ZIP(日テレ)、ラヴィット!(TBS)、ノンストップ(フジテレビ)などメディアにも多数出演。
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